2015年 12月 26日
「いちいち考える」ことこそ大切 |
ハラスメントに関して持ち込まれる典型的な相談のひとつに、こんなものがあります。
「自分はハラスメントの加害者にはなりたくない。ただ、いちいち『これはハラスメントだろうか』などと考えていたらきりがないし非常に面倒。ついては、『これはハラスメント』『これはハラスメントではない』というわかりやすい基準を示してもらえないだろうか」
研修で「ハラスメントの可能性が高い言動」の一覧を示しながら解説した後でこういう相談を受けると、私としても少し悲しくなってしまいます。「自分が力説した内容は一体何だったのだろう」と。
上記相談に対する私の答は「そんなものはありません」です。意地悪しているのではなく、そうとしか答えようがないのです。強いて言うなら、国が示しているハラスメントの定義、が該当するかもしれませんが、これはさほど明白とは言えません。だからこういう相談がくるのでしょう。
それよりなにより、「いちいち考えることは面倒、避けたい」という考え方はかなり危険である、という点にぜひ気づいてもらいたいのです。この考え方、一見、「ハラスメントの加害者にならないため」というまっとうな目的ですし、方向性としては間違っていないのですが、ただ、裏には「ハラスメントのことを考える労力など惜しみたい。手抜きをしたい。楽をしたい」という深層心理があります。そこが問題なのです。
ハラスメントに限らず、コンプライアンスの多くの問題は思考停止が主たる原因です。だから、ハラスメントも、たとえ面倒であっても、考え続けることこそが何より大切です。さすがに、四六時中考えてください、とまでは言いませんが、少なくとも時々は考え続けなければなりません。「これは大丈夫」と決めつけた途端に、リスクが膨張し始めます。本当に加害者になりたくないのであれば、まずは考えることを止めないでください。
「自分はハラスメントの加害者にはなりたくない。ただ、いちいち『これはハラスメントだろうか』などと考えていたらきりがないし非常に面倒。ついては、『これはハラスメント』『これはハラスメントではない』というわかりやすい基準を示してもらえないだろうか」
研修で「ハラスメントの可能性が高い言動」の一覧を示しながら解説した後でこういう相談を受けると、私としても少し悲しくなってしまいます。「自分が力説した内容は一体何だったのだろう」と。
上記相談に対する私の答は「そんなものはありません」です。意地悪しているのではなく、そうとしか答えようがないのです。強いて言うなら、国が示しているハラスメントの定義、が該当するかもしれませんが、これはさほど明白とは言えません。だからこういう相談がくるのでしょう。
それよりなにより、「いちいち考えることは面倒、避けたい」という考え方はかなり危険である、という点にぜひ気づいてもらいたいのです。この考え方、一見、「ハラスメントの加害者にならないため」というまっとうな目的ですし、方向性としては間違っていないのですが、ただ、裏には「ハラスメントのことを考える労力など惜しみたい。手抜きをしたい。楽をしたい」という深層心理があります。そこが問題なのです。
ハラスメントに限らず、コンプライアンスの多くの問題は思考停止が主たる原因です。だから、ハラスメントも、たとえ面倒であっても、考え続けることこそが何より大切です。さすがに、四六時中考えてください、とまでは言いませんが、少なくとも時々は考え続けなければなりません。「これは大丈夫」と決めつけた途端に、リスクが膨張し始めます。本当に加害者になりたくないのであれば、まずは考えることを止めないでください。
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by sendanaoto
| 2015-12-26 09:43
| ハラスメント
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